白泉社の人々PROFESSIONAL

編集長INTERVIEW

作品や雑誌の裏では
さまざまな、大胆な挑戦を
しているんです。

花とゆめ編集長

佐藤 一哉Kazuya Sato

花とゆめ

月2回 5日・20日発売
https://www.hanayume.com

花とゆめ 2019年に創刊45周年を迎える中高生向けの少女まんが誌。少女まんが雑誌の老舗的なポジションにありながら、現在も恋愛だけにとどまらず、SFやファンタジーなど幅広いジャンルのまんがを掲載しています。

月2回 5日・20日発売
https://www.hanayume.com

アニメ化の調整や
サポートにも
やりがいや達成感が

佐藤 一哉

私は入社して15年間、『LaLa』編集部に所属していました。女性作家さんと女性編集者が、同性同士の感性などで作品をつくることができるのとは違って、私の場合はいろんなアプローチを考えて作品づくりに携わりました。最初のうちは感想を述べる程度のことしかできませんでしたが、一歩引きながら冷静に作家や作品と向き合うように心がけたところ、徐々にアンケートの結果などを考慮しながら、ストーリーやキャラクターについてアドバイスができるようになっていったように思います。

携わった作品での代表作は、緑川ゆき先生の『夏目友人帳』です。先生が以前から温めていた作品だったのですが、『LaLa DX』の読切として掲載したところ反響が大きく、シリーズ連載を経て『LaLa』で連載させていただくようになりました。その後、アニメ化などでさらに大ヒット作品になっていったわけですが、アニメ化では先生とアニメの制作サイドの意向の調整に苦心しました。その分、第1話の試写を先生と一緒に観て手応えを共有できた瞬間は何ともいえない達成感がありましたね。

雑誌の大胆なリニューアルは
編集長としての仕事の醍醐味!

佐藤 一哉

編集部員だった頃と違い、今は他の部員の様子にも目を配らないといけないので、おのずと視野が広がってきたように感じています。また、裁量が大きくなり、新たなことにチャレンジできるようになったことは、自分のモチベーションにつながっています。
  
たとえば、2018年は『花とゆめ』の増刊号にあたる『ザ花とゆめ』のリニューアルに取り組みました。作家の皆さんに毎号一つのテーマに絞った読切まんがを描いていただくことで、読者の関心を引きやすく、かつ新人作家さんにもチャレンジしやすい雑誌に仕上げることができたと自負しています。また、2019年は『花とゆめ』の創刊45周年でもあるので、ビッグな付録や企画を準備しているところです。

『花とゆめ』や『LaLa』といったまんが雑誌は昔から、恋愛だけでなくSFやファンタジーなど幅広いジャンルの少女まんがを世に送り出してきました。男女を問わずチャレンジ精神のある若者に入社していただき、それぞれの個性を発揮してもらいたいと思います。