白泉社2024年度定期採用情報

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異色のファンタジー少女まんが推し!異色のファンタジー少女まんが推し!

藁谷周太郎

LaLa編集部 / 2019年入社

Theme 01

宝塚推しから
少女まんが編集者へ

土かぶりのエレナ姫LaLaDX

小学生の時に初めて読んだ少女まんがが「LaLa」の『会長はメイド様!』(作/藤原ヒロ)で、大学時代に宝塚歌劇にハマってから少女まんがを読み直して改めて面白いなと。一番やりたいのは少女まんがだと思って白泉社に入りました。宝塚は男役のかっこよさをとても大切にしているし、ドレスを着た娘役や燕尾服の男役など煌びやかな世界観がものすごく好き。少女まんがの作り方とも似ているなと思います。

土かぶりのエレナ姫』(作/晴海ひつじ)は、僕の好きなものを作家さんに描いてもらったという印象が強い作品です。宝塚をやってほしい、ドレスを着たり王子様が迎えに来たり、そういうのを本気でやってほしいというオーダーを最初にしました。ロマンチック感は他のファンタジー作品に負けない自信があります。

土かぶりのエレナ姫LaLaDX

晴海先生の担当を引き継いだ時、絵柄が現代ものよりファンタジーにハマると思い、企画を練りはじめました。白泉社の少女まんがも時代とともに描かれ方が変わってきている中で、昔の白泉社の骨太ファンタジーを異世界転生のような現代的な箱に入れたら若い人は新鮮に思ってくれるんじゃないか。あえて異世界転生のジャンルで白泉社の王道ファンタジーをやろうと意識しながら、農業を掛け合わせる提案をしました。

コンセプトがずれると恋愛描写も農業の描写も中途半端で軽い作品になってしまうので、何を一番大切にするのか、その擦り合わせが大変でした。ただ農業をやるだけだと映えがない。でも痩せた土地から緑豊かになるのが視覚的に分かれば、農業が1つのサクセスストーリーに見えやすいし地味さが気にならなくなるのでは?と晴海先生と試行錯誤しました。そこで晴海先生が、国を焼野原にするために龍を出してきて、そこから一気に世界観が決まりはじめました。自分の中に貯めている「好き」を話しているだけで、めちゃくちゃ面白いものが上がってくる。作家さんってすごいと思うし、その仕事を間近でみる編集の仕事は楽しいですね。

Theme 02

舞台や映画の演出から
まんが作りのヒントを探る

春夏秋冬代行者 春の舞』(作/小松田なっぱ 原作/暁 佳奈 キャラクターデザイン/スオウ 電撃文庫刊)は、原作をコミカライズするというプロジェクトです。原作を読んだ時、まんがにするのが難しいと思いました。でも、原作好きの読者には原作と同じくらい楽しんでもらいたいし、初見の読者には少女まんがとして没入してほしい。ストーリーやキャラクターを0から作るわけではないけれども、自分の持っているヒントをどうぶつければいいかは『土かぶりのエレナ姫』とそんなに変わりません。

宝塚に限らず、舞台やミュージカル、映画の説得力ある演出を自分なりに分析して、まんがだったらどういうコマ運びで表現できるだろうかというのは常に考えています。『春夏秋冬~』は原作があるぶん、演出の仕方みたいな部分で提案することが多い。おすすめの演目のBlu-rayを先生にお送りして、参考にしてもらうこともあります。

入社1年目の新人研修で受けたIP(Intellectual Property:知的財産)プロデューサーの講義で、「これからのエンターテインメントはプロデューサー感覚を持っていかなければならない」という言葉が印象的でした。まんがだけではなく、色んなものに挑戦して色んなものを作って、その上で自分の好きな場所、輝ける場所に振り切っていくのがいいと思っているので、将来的にはまんが以外のものもたくさんやってみたい。でも今は、SFやサスペンスやホラーなど、かつて白泉社の少女まんがにあったジャンルやヒーロー/ヒロイン像をリニューアル&リバイバルさせたいというのが一番大きいですね。

Theme 03

「好き」で終わらせず
分析して自分の糧に

LaLa

過去に白泉社のヒットメーカーの編集者から講義を受けた話を先輩からよく聞いていましたが、僕らの世代はコロナ禍の影響もあって全然やってもらえていなかった。それで、同じ思いを持つ若手と組んで社内講習会を開催しました。エンタメの会社なので、単なる授業じゃなくてエンタメにしたいということで企画したのが、インタビュー動画、ネーム直しのワークショップ、ラジオ形式でのヒット編集者の赤裸々トーク。僕はラジオ担当です。

やるからにはラジオっぽくしたいと思って、某人気深夜ラジオ番組風のジングルやエフェクトなど、結構凝った編集をしました。僕自身もラジオ好きなので何となくラジオDJっぽい喋り方をしてみたら、ゲストの方もそういう空気感で乗ってくれて、なかなか楽しい試みでした。本気のごっこ遊びをできるのがエンタメ会社の強みですね。

LaLa

好きなものを自分なりに分析し続け、好きで終わらせないというのがエネルギーかもしれない。好きで終わっちゃうと、「なんか好きだな」止まり。何でこれが好きなんだろう、逆に何でこれハマれないんだろうというのを考えて、自分の糧にしていく。それがエンターテインメント会社で働いている人の一番の仕事かなと思います。

いつか仕事にしてみたい!個人的な”リアル”推し
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