大場 友喜

販売部販売1課
/ 2019年入社

城間 亜龍

宣伝部宣伝課
/ 2020年入社

白泉社の販売・ 宣伝の妄想

SCROLL

大場 友喜さん × 城間 亜龍さん

大場 友喜

販売部販売1課
/ 2019年入社

城間 亜龍

宣伝部宣伝課
/ 2020年入社

白泉社の販売・ 宣伝の妄想

SCROLL

OBA × SHIROMA OBA × SHIROMA OBA × SHIROMA

ちょっとした思いつきから
大きな展開が始まる

大場:書店さんや販売会社(取次)など、流通に関わるところと出版社の窓口になるのが販売の仕事です。僕は『ヤングアニマル』と女性向け電子雑誌『Love Silky』 『Love Jossie』の紙版コミックスの販売担当をしています。どれくらいの部数を書店さんに送り込むのか、どうすれば読者の皆さんが作品に気づいて買ってくれるかを日々模索しています。

城間:販売は売上や部数など書店さんに届ける数字の話になるけど、僕がいる宣伝部は作品を「知ってもらう」というのが一番重要な仕事です。今は『ヤングアニマル』と『楽園』を担当しています。

大場:書店さん向けでよくあるのは特典の施策で、作家さんに描いていただいた絵をイラストカードなどの特典として付けることで、単行本をアピールしてもらっています。例えば『3月のライオン』では、新刊が出るたびに羽海野チカ先生が必ず1ページのまんがを1枚描いてくださるので全国の書店で配布しますが、その特典をつけるかどうかで大きく売上に影響があるから、気をつかって運営をしています。

城間:販売さんが書店まわりの施策を一番大きくやってくれているんですよね。一方で書店に送り込むポスターや販売台などは宣伝で作っています。文字通り「宣伝」をする。電車のドアステッカー、渋谷駅の地下で広告ジャックといった交通広告や、Twitterのプロモツイート、YouTubeでのPV配信、メディア媒体で作品に関する特集や作家さんの対談記事を組んでもらうなどWEBまわりの施策もしています。

昨今、Twitterでバズって人気になりコミックス化して売れるまんが作品が多く出てきています。『あそびあそばせ』は、Twitterに合うだろうと思いついて、試し読みのプロモツイートをしてみたら多くの反響があった作品です。「もし自分や関わっているものがバズったら」って妄想したことありませんか?そういう妄想をして実際にそれができちゃうのがこの仕事。これがバズるんじゃないかと思ってやってみて、バシっと決まったら最高に気持ちいいですね。

予算やスケジュールの面で現実的じゃないだろうと思ったアイディアが実現したケースもあります。『3月のライオン』のPVで女優の本田翼さんを起用した企画がまさにそう。もちろん多くの方にご協力いただいて実現したことですが、すごく大きな施策でよい経験ができたなと思っています。

基本的にまんがって新聞との親和性は薄いけど、戦争を描いた『ペリリュー -楽園のゲルニカ-』のような作品は新聞に出稿することもあります。作品によってどんな人に向け、どんな媒体に発信するといいのか。宣伝が一番考えるのはそこです。

大場:販売も同じように考えていますよ。書店さんも来る人の層が地域や書店の特性によって違うから作品によって売れる場所が違うし、作品の知名度によっても展開の仕方が変わってきます。書店さんでどう盛り上げてもらうのかが、販売として主に考えるところ。今年7月の『ペリリュー』最終巻発売のタイミングでも色々と想像を巡らせました。

『ペリリュー』は戦争に関するお話とはいえ、もっと幅広い層の読者がいてもいいんじゃないかな、作品としてもっと有名になってもいいんじゃないかなと思っていました。最終巻のタイミングで全巻まとめて読むという方も多いので、『ペリリュー』もそうしたいなと。全国の書店さんに「特典は白泉社が用意するので、コミックス1巻から全部売りませんか?」と応援店の呼びかけをして、描きおろしのまんがをまとめた小冊子を特典につけて。新しく入ってきた読者さんも作品を一から楽しめる仕組みを作り、大きく展開していただきました。

書店さんを盛り上げることもできたし、作品をより広く色んな場所に届けられたのかなと。最終巻の売上も伸ばせたので、色々考えた中ではうまくいったなと思っています。

思い通りにならないもどかしさとの闘い
思い通りにならないもどかしさとの闘い

思い通りにならないもどかしさとの
闘い

大場:推したいと思う作品、めちゃめちゃ好きな作品って出てくるけど、全力で売りたいと思っても空回りしちゃうこともあるんですよね。思いつきのアイディアがうまくいくこともあるけど、妄想だけじゃなかなか現実にはならない。

コロナ禍を経て試し読みを置かない書店さんも増えていて、新作に気づいてもらいにくくなっているので、1巻目の盛り上げが難しいところもあります。その分、プロモツイートやデジタル施策を宣伝のほうで増やしてもらいながら、なんとかしていきたいなと日々考えています。

城間:そのあたりで苦しむことはありますよね。宣伝の施策って基本的に予算がつきもの。広告も記事を組んでいただくにも、何をするにもお金が関わってくるので、予算の管理というのも重要な仕事になってきます。まだ知られていないような作品は予算がつきにくく、できることがどうしても限られてくる。思い切った予算の振り分け、推すべき作品にメリハリをつけてやるというのも大事です。宣伝の選択肢がいくつもある中で取捨選択が起こる。もっと何かできたんじゃないかなっていうのは、いつも考えます。

大場:販売部でコミックスを担当しているメンバーは6人で全国の書店さんに働きかけないといけないので、日本中の書店さんへおすすめするにはかなり工夫が必要です。書店さんに「面白い!推したい!」と思ってもらう必要があるので、書店さんとの関係性もすごく大切にしています。書店さんに自分が面白いと思う熱量が伝えきれていない時は悔しいですし、新作を出すときはいつも刷っても刷っても足りないくらいヒットしないかなって妄想しています(笑)。

宣伝販売力を合わせて作品を届け続ける

城間:宣伝と販売は連動して施策を行うことが多くあります。『ニラメッコ』では、宣伝で芸人企画やボイス入りPVなど個別の施策を考えながら、販売のほうで書店さんでの展開について調整をしてもらいました。著者・久世岳先生の人気と、声優さんたちの人気との相乗効果で、大きな反響をいただきました。

まんがにはアニメや実写などでのメディア化の可能性がついてきます。声優さんやキャストさんに会えるというのも宣伝の醍醐味の1つ。『ニラメッコ』のボイス入りPVは、声優の津田健次郎さんと遊佐浩二さんにお願いしました。声優さんにオファーするのも宣伝の仕事です。このキャラクターにはこの声優さんがいいんじゃないかという妄想が、企画を通してリアルになるのが面白いですね。

大場:書店に入って津田さんや遊佐さんの声が聞こえてきたら、知らない作品でも興味を持ってもらえるきっかけになると思ったので、PVも書店で流せるように手配してもらったんですよね。

宣伝と販売の力を合わせて作品を届け続ける。

大場:久世先生はSNSで話題沸騰した『うらみちお兄さん』(一迅社)の作家さんなので、『うらみちお兄さん』と『ニラメッコ』を一緒に置いてもらえるように、書店さんに働きかけました。一迅社さんにもお声掛けをして、両作品が入った陳ビラ(縦長ポスター)も作成。書店さんが一緒に置きたくなるような宣伝物での提案を熟考し、それを実現した形です。

書店さんで読者さんにアピールするために何ができるかを話し合い、宣伝に作ってもらい、販売で書店さんに働きかける。それを毎回やっている感じです。

城間:そうですね。僕たち宣伝は「知ってもらう」というのが一番重要な仕事です。どういう施策がいいのか、どういった媒体が合っているのか、何をすればより多くの人に知ってもらうきっかけを作れるのか。それを考えるのが大事。予算もつきものなので、売れている作品はもちろんだけど、これから売れる作品やまだ売れていない作品に、どれくらいお金をかけてどういった施策をやるのかも考える。

売りたいと思える作品を見つけていきたいですね。これは絶対にたくさん売れるだろうっていう作品を見つけて、それに合った施策を考えて、この作品はこういう宣伝をしたから売れたよねって言われるような施策ができるといいなと思っています。

大場:作品を作るのは編集の仕事、それを届けるのが僕ら販売の仕事。届けるためにどうするのか。色々と施策を考えながら、うまくやっていきたいなと思っています。『3月のライオン』のように、僕が入社する前から売れていた作品もたくさんありますが、そういう作品になる作品を自分が届ける立場として作っていきたいというのが今後の目標です。

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白泉社を目指す学生の皆さんへ。白泉社を目指す学生の皆さんへ。白泉社を目指す学生の皆さんへ。

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