今までなかった!人気アプリの開発秘話。マンガPark

100万ダウンロードを突破して、さらに会員数増加中の話題のアプリ「マンガPark」
新設された部署で、今までの社内の枠を超え、白泉社を変えていく取り組みにチャレンジしたキャラクタープロデュース室の4人に聞く開発裏話。

キャラクタープロデュース室

  • 安藤三四郎

    室長 安藤 三四郎

    1996年入社。花とゆめ編集部、宣伝課、kodomoe編集長を歴任。マンガPark統括役。本で育った世代だけにアプリ開発では自分の考え方を変えるのに一苦労。

  • 石原史朗

    編集長 石原 史朗

    1993年入社。LaLa編集部、メロディ編集部、花とゆめ編集長を経て現職。ローンチの1週間前は、みんなで間に合うか青ざめつつ作業したのも結束を強める結果に。

  • 西田見和子

    主任 西田 見和子

    2008年入社。花とゆめ編集部から初めて異動してこの部署に。担当する声優ラジオでは、時間を短めにして更新回数を増やしてみたら、会員の方からも好評!

  • 西山桂輔

    主任 西山 桂輔

    2009年の入社以来、LaLa編集部に在籍し、部署立ち上げに合わせて異動。「アイドルDTI」では、リズムゲームの作成にチャレンジして悪戦苦闘。

プロジェクト・ヒストリー

マンガPark

マンガParkって?

白泉社の面白コンテンツが満載。少女まんがから青年まんがまで、すべて読めて、さらに声優ラジオやアイドル動画も毎日更新。編集部の壁を打ち破った社内横断的な連携によって誕生した、新しいプラットフォームです。

ゼロからスタート

安藤
始まりは2016年の7月にキャラクタープロデュース室が新設されたときだよね。白泉社が持っているキャラクターを使って新しいビジネスをゼロから起こそう!ってことで作られて、最初は私と西田、西山の3人でスタートして。
西田
最初は声優さん出演のボイスドラマをアプリとして売り出せないかって話からでしたね。「花とゆめ」や「LaLa」では、ふろくなどでドラマCDをつけていて、その流れでなにかできないか、と編集部から。
西山
アプリで何か考えるのが近道だろうという話になっていましたね。
安藤
スタート時点では、まだまんがは考えていなかった。

白泉社 安藤三四郎

西山
鳥嶋社長からは、外部の人にどんどん会いに行きなさいって言われましたよね。みんなでいろんな会社の方とお会いして相談してた。
安藤
そうだね。その中で、ある方から白泉社にはいろんな知的財産があるのに、それを完全に生かし切れていませんねってご指摘を受けて。要は「なんで音楽だけ、なんで声優ドラマだけに限るんですか?」ってことを実に自然なかたちで言われたんだよね。その帰り道で3人の中に白泉社のすべてのものを入れ込むアプリという発想がぼんやり浮かんできた。

チームが動きだす

西山
市場調査をすると、まんがのアプリっていうのはすでにあったけど、それは雑誌単位のものがほとんどで、出版社が作るポータルアプリというのはまだ見当たらなかったですよね。

白泉社 石原史朗

安藤
漠然と白泉社にある面白いものをすべて入れ込んだアプリにしようと考え始めた時に、石原さんがやっていた「花LaLa online」があったので相談しに行って。
石原
そう。ここでやっと第4の男として私が登場(笑)。
その頃、「花LaLa online」をどうマネタイズしていくかを考えていて。どうやったらWebでまんがを読んでもらえるか、に悩んでいたとき新しいアプリの話を聞いたんで、じゃあ合体させればいいんじゃないかと思った。
安藤
他にも「白泉社e-net!」というコミックスの電子書籍を扱うサイトもあるので、これも巻き込もうと。音源+花LaLa+e-net!のアイデアがだんだん固まってきたので、そろそろ全社的に話をして具体的に進めていかなくてはということになったのが2016年の秋。

少女と青年は同居できる?

西山
雑誌の編集部ってそれぞれ独立しているから、普段は仲が良くても、仕事となるとどうしてもそれぞれの雑誌を中心に考えてしまいがちですよね。

白泉社 西田見和子

安藤
そう、全社一致団結でやった方がいいとは思ってはいたけれど、正直なところその時点では難しいだろうなと思ってた。とくに少女まんが誌と青年誌のヤングアニマルでは読者層もぜんぜん違うからね。
西山
でも我々はみんな編集部出身者で、部署の事情は知りつつも今回は別の部署から全社的な視点で説得ができたのもよかったのかもしれない。
安藤
花とゆめとLaLaに話をしてみたら、意外と言っていいほど拒否反応がなくて。ヤングアニマルの編集長も快諾してくれて、ヤングアニマルの強みであるアイドル動画はどうか、という案も出てきた。やればできるんじゃないと(笑)。みんなが柔軟に考えてくれたおかげで動き出せた。

経理チームの参戦で連携強化!

西田
いろいろなことが進み始めて、全社横断的に決めていくことがどんどん増えていって。内容が固まってきてからは、定例会議に経理の人たちにも参加してもらいましたよね。
石原
アプリは紙の書籍を一冊一冊売るのとはビジネスの仕組みがぜんぜん違うもんね。例えば紙の本なら考えられないけれど、アプリだと外国からもお金が入ってくる。すると日本と税率が違っていたりするので事前に考えておかないといけないことがたくさんあるんだよね。
安藤
たぶんマンガParkを立ち上げるのに大変だったのは自分たちよりも経理の人たちだったと思う。制作に関する立ち上げ前のミーティングに経理の人が加わるケースは、今までなかったんじゃないかな。

マンガParkの未来

安藤
今の若者は文字離れしているっていうけど、SNSを見てわかる通り、今の若者ほど文字を読み書きしている世代はいないんじゃないかと思っていて。文字離れではなく、紙離れってことなんだよね。媒体が若者にフィットしていない。そこのところの考え方を変えていかないと、と思った。
西田
紙の雑誌だと、例えば男性が本屋さんで少女まんが誌を買うのはちょっとハードルがありますよね。アプリだとそれがないから、少女まんがに男性の読者が多かったり、逆に青年誌のまんがが実は女性に支持されたりという現象が起きているのが、アプリを始めてわかった。
西山
実際、青年誌のまんがは意外と女性読者が多いですもんね。今まで興味があったけど手にする機会がなかったのが、アプリで気軽に読めるようになり楽しんでもらえた。作品に出合ってもらえるきっかけ作りも、もっと工夫できそう。

白泉社 西山桂輔

西田
あと、紙の雑誌とアプリでは人気が出る作品のタイプが違うこともこの1年で実感しましたね。マンガParkでは、新人作家さんと若い編集部員が作っているアプリだけで読める連載もあって、そこも魅力かなと。新しい挑戦がしやすく、結果がすぐわかるのは、作家さんも編集部員も励みになると思います。新しい才能を育てるもう一つの場所として、読者に応援してもらえるようにしていきたいですね。
石原
アプリをやって、若者のまんが離れはないことがはっきりわかったよね。若者に届くメディアを使えば、ちゃんとまんがを読んで楽しんでくれている。
安藤
アプリでいちばん大きなことは、日本だけではなく世界を市場にできること。紙の媒体では難しいけど、アプリなら日本にいながら世界の読者に白泉社のコンテンツを新しい形で届けられる。今まで紙の雑誌からは遠ざかっていた若いユーザーも取り込むこともできる。アプリなら、それこそジャンプに勝ることができるかも!?
石原
言うねー(笑)。でも、これからの広がりは未知数だから可能性はある。新しいことに挑戦して社内を巻き込んでいきたいよね。
安藤
マンガParkは紙雑誌、まんがからのスタートじゃないからこそ、新しいメディアを探している今の読者にフィットするものだと思ってる。これまでの出版社のやり方にとらわれずに、他と違う面白いアプリとして存在感を増していきたいですね!

白泉社 マンガPark プロデュース室メンバー

就活生へメッセージ

  • 安藤

    考えるな、
    感じろ!

    いつまでも考え込んでいるだけじゃ、答えは簡単に出てこないと思います。その時の直感を信じて行動した方が、きっとよい結果が付いてくるはず。自分を信じよう!

  • 石原

    柔らかい
    心を持て。

    出版社も紙の書籍を出すという業態から、アプリなどビジネスのカタチがどんどん変わっていきます。何か一つに考えを懲り固めることなく柔らかく考えられる人に!

  • 西田

    流行に
    飛びつこう!

    まんがでもアニメでもなんでもそうなんですが、流行っているものをとりあえず齧ってみましょう。流行るものには理由があるはずなので、そこを解き明かす訓練を。

  • 西山

    人の話を
    よく聞こう。

    まず相手の話に耳を傾けてよく聞くことが大事です。その上で自分の考えや意見を言える人になって欲しい。相手の話を引き出す能力も出版社には必要なんです。

  • 今までなかった!人気アプリの開発秘話。マンガPark
  • 業界も騒然、何から何まで新しい! 即日デビューまんが賞
  • 100万部突破をめざし  作品の力をフルに引き出す 「ノラネコぐんだん」シリーズ
トップへ戻る