まんがアプリ 編集者の妄想
SCROLL

まんがアプリ 編集者の妄想
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人を傷つけない作品を届けたい
キャラクタープロデュース部では、「マンガラボ!」という新人まんが家投稿サイトの運営と「マンガPark」というアプリの編集をしています。私の担当は「マンガPark」で連載作品を立ち上げること。専門学校への持ち込み会や新しいコンテストの開催を通してまんが家さんを集めることです。最近ではYouTubeまんがの作成もしています。キャラクタープロデュース部は新しいことにチャレンジできる部署だと思います。
私は感情移入をしてまんがを読むことが多いです。だから人を傷つける作品が少ない白泉社に入りたいと思いました。どんなキャラから見ても、辛い経験だけで終わらないお話。苦しい展開はあっても、それを乗り越えて成長できるお話を届けたいと思っています。
今担当している連載『寝取られ令嬢の王子様』(まんが・きくちくらげ/原作・高宮咲)にも、めちゃくちゃ意地悪なキャラが出てきます。作中でもコメント欄でも嫌われ者の彼女ですが、まんが家さんと私は彼女をキャラクターとして愛しています。原作者さんが彼女の考えや行動の理由をしっかり描いてくださっているので、感情移入せざるを得ないからです。悪役である彼女にとっても、辛いだけのお話にならないよう、まんがの中でもしっかり彼女の成長を描いてあげようと話しながら作品を作っています。


妄想を語り合って売れる作品を
作れたら幸せ
入社1年目は知識もなく何もわからない状態でした。写植って何だろう、原稿ってどういうふうに受け取るんだろうと不安だらけだったのを覚えています。しかし、部署の先輩方が基礎も実践も丁寧に教えてくださったので、なんとか仕事を覚えることができました。2年目である現在は連載作品ももち、夢見ていた編集者として働けているんだって実感が湧いてきています。
「マンガPark」では声優ラジオも担当しているのですが、好きだったゲームのキャラを演じる声優さんと一緒にお仕事できているのが夢みたい!とまだ信じられない気分です。こういう人をキャスティングしたい、こういう方に会いたいというのをモチベーションにして頑張っています。
萌えを作家さんと共有し、楽しんで作品を作って、それが売れるようになったら一番幸せだなと思ってます。「マンガPark」で連載している『小悪魔ワンコの甘やかし方』(作・青山春兎)もそれを目標に頑張っています。オフィスものをやりたいということで舞台は少女まんが編集部に。同期や編集長にも話を聞いて情報を共有しつつ、どんな妄想が叶うといいかなと話しながら打合せをしました。将来的には作者さんが楽しく描いた担当作品でテレビや映画のエンドクレジットに自分の名前が出るのが夢です(笑)
縦スクロールまんがにもチャレンジしたい
デジタルまんがには、リアルタイムで返ってきた読者さんの反応を、すぐに作品に活かせるという良さがあります。ユーザー層が紙の読者さんと全く違って、まんが好きな人よりも、バナー広告などでたまたま画像を見たからという方が多いです。そのライトな層をどう離さないかと考えていくのも特徴かなと思います。
デジタルマーケティングに興味があったので、クリック数や離脱率を見るのは楽しいです。連載スタートの際も徹夜でずっとコメントを見て、こういう反応があるんだ、こういうキャラが好かれるんだと。次の話を考えていく上でも、すごく役に立ちました。もともと人が好きだから、人の動向を見られるのは編集以外の楽しさでもあります。
今後は、縦スクロールのまんがにチャレンジしていきたいです。縦スクロールまんがは日本で主流の横読みまんがと異なり、一人の天才に頼るのではなく、大勢で一つの作品を作り上げるのが主流になってきています。ネームも作画もカラーも分業することが多いです。専門学校の学生さんたちには、高い画力やネーム力を持っているけどデビューにはつながらない、という才能が埋まっていることがあります。そういう方を集めて、スタジオでそれぞれの得意分野を活かしたお仕事ができるような取り組みもしてみたいと考えています。
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