白泉社の人々PEOPLES
  • 山崎佑輔  
    Yusuke Yamazaki

    『LaLa』編集部

  • 山下葵  
    Aoi Yamashita

    宣伝部

  • 小原由季  
    Yuki Obara

    『花とゆめ』編集部

  • 中居美海子  
    Mimiko Nakai

    『花とゆめ』編集部

  • 大関宏紀  
    Hironori Ozeki

    『ヤングアニマル』
    編集部

Q01

入社のきっかけは?

私は小学校のときから、母の本棚にあった三原順先生や佐々木倫子先生の作品を読んでいて、白泉社には親しみを持っていました。絵本も好きで、中学生くらいの頃から『MOE』も読んでいました。

僕は青年誌がやりたくて、『ヤングアニマル』編集部を志望しました。学生の頃に剣道をやっていたこともあって、武道家の内面を丁寧に掘り下げて描くまんがをつくりたいと思っています。

まんがが好きで、まんがと関わる仕事がしたいと思って出版業界を見ていました。出版社のなかには週刊誌やファッション誌なども手がけているところもありますが、白泉社はまんがと絵本に特化しているから、まんがに関われる可能性が高いなって思ってエントリーしました。

小原さんと似ているんですが、まんがに関わりたいと思って出版社を目指して、最終的に白泉社に絞られていった感じです。羽海野チカ先生の『3月のライオン』も大好きだったので。

私もとにかくまんがに関わりたい、まんがじゃないとダメだって気持ちが強くて白泉社を志望しました。

Q02

現在の仕事は?

『花とゆめ』編集部にいるんですが、作家さんを担当させてもらえるようになってからは毎日が楽しくて仕方がありません。原稿を読んで、電話で「こうすればもっと面白いかも」って提案したことが反映されていくのがたまらなくうれしいです。もちろんその分、プレッシャーもありますが。

私も『花とゆめ』で編集をやっていますが、中居さんと同じように自分の考えや意見が作品に反映されていくのが楽しいですね。特に修正してもらった原稿を読むときは、「どう変わったんだろう」とドキドキするし、それが自分の想像以上のものだったときには本当に感動します。

でも、作家さんへのアドバイスの仕方って難しいよね。

そうだね。先輩たちが電話で作家さんとやりとりしている様子に聞き耳を立てて、どんな感じで話したらいいのかを勉強しています。

僕は『LaLa』編集部ですが、そのあたりは同じです。それにしても、作家さんを担当させてもらえるのが早くてびっくりしました。入社6か月目で新人作家さんを担当させてもらえましたし、その作家さんとの付き合い方や作品の方向性なんかは、ほとんど編集者個人に委ねられてますし。それだけに選考会(編集部内で実施され、そこで選ばれた作品が雑誌に読切まんがなどとして掲載される)に向けてどう作品を仕上げていくかってところに責任があるので、モチベーションにもなります。

『ヤングアニマル』編集部は新人の作家さんはもちろん、既に他誌で描かれている作家さんにお声がけすることもあります。とにかくいろんなまんがを読んで、「面白い」と感じた人にコンタクトをとって、思いの丈を伝えるようにしています。でも、漠然と「面白い」っていうだけじゃ意味がないので、事前に何を伝えたいのか、どうやって伝えるのかを整理してから話すようにしています。やっぱりコミュ力って大事なんだな、と。

本当にそう思います。記事ページ一つとっても、外部のライターさんやカメラマンさんへの指示がちゃんと出来ていないと、自分が想像していたのと違うモノがあがってきてしまう。効率的にクオリティの高いページをつくるには、本当にコミュ力が大切だなって思います。

宣伝部では書店に貼り出すポスターや販売台、ポップを作ったり、SNSで情報発信したりしています。電車に掲出される広告なども担当していて、とても大きな金額を動かす仕事も多いので、それだけ責任のある仕事をしているんだなと感じます。実際、私のような若手でも社内の連絡会議に出席して、編集部や販売部、デジタル事業部、キャラクタープロデュース部などと連携を取って、一緒になって販売や宣伝に関する戦略に関わらせてもらっています。

Q03

印象に残っている仕事は?

担当している作家さんと作品の改善点について、ああでもない、こうでもないって話していたら、ふと作家さんの頭のなかがスッキリしたみたいで、その後、一気に素晴らしい原稿を仕上げてくれたときです。「ありがとう」って言ってくれたときは、一緒にやれてるんだって興奮しました。

編集の大事な仕事にリード(まんがの導入部分に掲載される文章)づくりというものがあるんですが、最近はいつもこれに悩まされています。先輩たちのリードはインパクトもあるしわかりやすいのですが、なかなか難しくて…。

その気持ち、わかるなー。

自分が担当しているまんがのグッズプレゼントに300枚以上の応募がきたときはテンションが上がりました。なかにはハガキにビッシリと感想を書いてくれている読者の方もいて。あと、私は芸能関係が大好きなので、付録企画を通して芸能人に会えたことが印象深かったです。いつか自分がおこした企画で、自分の大好きなタレントさんと一緒に仕事をしたい(笑)。

この前、先輩からの指摘で、雑誌のなかで自分が担当しているページに誤植があることがわかって、すごく落ち込みました。編集者として一番やっちゃいけないことだと改めて思いました。

申し訳ない気持ちでいっぱいになるよね。注意深く編集作業をしなきゃならない。

私は高屋奈月先生の『フルーツバスケット』のアニメ化に関するお仕事です。ビッグタイトルのアニメ化で、社内だけでなく、アニメの製作委員会に関わるたくさんの人たちにチェックしてもらう必要があるので、とても緊張感があります。でも、1年目でこれだけ大きな仕事に携われたことはとてもありがたいなと思います。

Q04

職場の雰囲気は?

うちの会社は上司の面倒見が良いと思います。編集部っていうと、もっと緊張感のある雰囲気を想像してたのですが、みんな優しくて話しやすいです。

仕事は忙しいですが、仕事を楽しめる環境がありますね。

社員数が約100人っていう規模が、人と人とのちょうどいい距離感を生んでいるのかもしれません。

先輩たちが僕たち若手の話を真剣に聞いてくれるので、自分のやりたいことがしっかり主張できる空気がありますね。だから今はやるべきことをこなしながら、魅力的な企画を立てられるようになりたいです。

宣伝部に関しても先輩たちは優しいですね。あと、自分の仕事の管理は自分で行うので、スケジュールさえしっかり組んでいれば、 自分のタイミングで有給休暇を取ることができますし、そういった雰囲気があるのがうれしいです。

その雰囲気は編集部にもあるよ。

むしろ「有給休暇ちゃんと取ってる?」って聞かれるくらい。

休めるときに休んで、エンタメ系の情報をインプットしておきたいです。

Q05

今後の目標は?

私はまずはヒット作をつくることです。そして、いつかはミステリーやSFなんかもやってみたい。

僕もそうです。やっぱりヒット作を出したい。

編集者としてはそれが一番ですね。そのためにも、まずは自分の力で一から連載を立ち上げてみたい。

私もそうです。目指せヒット作! それでもってメディア化につなげて、あこがれのタレントさんに……(笑)。

これはみんなへのリクエストですが、地方を舞台にしたまんががもっと増えるとうれしいです。私自身が香川県出身ってこともありますが、最近はまんがの舞台になる地域や観光地が脚光を浴びて話題になることも多いので。

山下さん以外はみんな関東の出身ですが、たしかに地域に目を向けてみるのも面白いかも。

確かに。いろいろアイデアが湧いてきた。またこうやっていろいろと意見交換しよう!

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