アニメ化&映画化を盛り上げる!

「3月のライオン」チーム連携術

販売宣伝部宣伝課 課長 1997年入社 川又弘之

「売れたい!」

単刀直入ですが、宣伝担当なので「売れたい!」です(笑)。こんなに売れている「3月のライオン」ですが、まだまだ伸び代があるはず。もっともっと作品を売りたいし、出版業界だけでなく一般の人にも白泉社という会社の名前を売っていきたい。とにかく「売れたい!」です。

コンテンツビジネス部 部長 1991年入社 島田 明

「創意工夫したい!」

常に創意工夫していきたいです。小さなことでも、決まっていることでも、新しいことでも。どんなことにも自分なりの工夫を加え、面白がりながらやっていきたい。自分なりの創意工夫が、きっと人を喜ばせ、作り手を楽しませることにつながると思うから。

ヤングアニマル編集部 主任 2006年入社 徳留幸輝

「遠くに行きたい」

一つの作品が、コミックからアニメや映画の形になって日本全国や海外に届き、どんどん読者層を拡大している。作家さんが心を注いで生み出した大切な作品がより遠くへ行き、より多くの読者の心を掴まえられるように、一生懸命作品を遠くへ届けていきたいです。

作家さんと作品を守る「3匹のニャー」

徳留
自分達は「3月のライオン」でメディミックスにおけるチームを組んでいます。白泉社として、羽海野先生の作品の魅力を大切に守りつつ、いかにメディアミックス化していくかという部分を担っています。
島田
コンテンツビジネス部としての自分の仕事は、「3月のライオン」に関して、社内と社外と製作委員会の中で、ビジネス面は
作品をどうマネタイズしていくか、クリエイティブ面は映像化・
商品化の制作側とのコミュニケーション、契約面は社内の取り
まとめと他社との折衝をやっています。
川又
宣伝課の川又です。宣伝担当として、書店向けの宣伝物の制作、現在全国を巡回している原画展「羽海野チカの世界展〜ハチミツとライオンと〜」や、グッズ制作の一部も担当しています。
テレビアニメ映画のメディアミックス関係の宣伝プロジェクトにも白泉社として関わり、原作公式サイトの管理・運営もやっています。
徳留
僕はヤングアニマル編集部の羽海野先生の副担当編集として、今回のメディアプロジェクト関連の窓口をさせていただいています。羽海野先生との打合せや、戴いた原稿を雑誌掲載や単行本の形で読者の方に届けるまでの校了など、まんが編集としての作業の他に、メディアミックスの面でいえばグッズ企画・立案・監修、アニメや映画のシナリオの監修、他社さんの羽海野先生や「3月のライオン」の特集への編集協力などで微力ながら作品に携わっています。あと、Twitter「3月のライオン情報局@3_lion」の中の人も僭越ながらさせていただいてまして、これを読んでいる方の中でフォローして下さっている方がいらしたら、いつも本当にありがとうございます(笑)。
島田
編集部、宣伝部、コンテンツビジネス部を始め社内のたくさんのメンバーが「3月のライオン」プロジェクトに関わっていますが、アニメと実写映画・商品化の関係者を合わせると、おそらく何百名もの人々が関わっているはずです。
徳留
何百人といるプロジェクトメンバーそれぞれが、この作品にかける思いも熱いです。我々チームは、各プロジェクトと羽海野先生をつなぎ、全てにわたって羽海野先生の作品の世界観がきちんと反映されていることが大切だと日々実感しています。
川又
「3月のライオン」として世の中に出ていくものは、羽海野先生と読者が納得のいくものでないといけない。我々もそれに応えるべく、クオリティとデザインにこだわらないとね。
島田
読者・原作・羽海野先生、原作版元として大切なのはこの3つです。しかも読者の皆さんが求める「3月のライオン」のイメージは、非常に高いレベルにある。チームの皆がやりがいを感じている部分だと思います。
徳留
出版社として、この3つの思いを尊重するのが自分達の務めだと思います。

──まんがで言うと、冒険の旅に出た姫をお守りする3人の騎士という感じでしょうか。

島田
3人の騎士と言うよりは、3匹のニャーって感じかな(笑)。ニャーは、作品をサポートする縁の下の力持ちだから。
川又
3匹のニャーは、ぷくぷくして愛嬌もあるし(笑)、卓袱台のごはんを狙うときは一致団結して仲がいいですからね。チーム連携術の秘訣は、ニャーにありってことですか? 
徳留
誰がミケちゃんで、誰がクロちゃんで、誰がシロちゃんでしょうか…(笑)

0から1を生む仕事と、1から100を生む仕事

──チームとして苦労したことはありますか。

島田
いろんな事があったはず…。意外に自分の苦労は覚えていないなあ。でも、我々がやってる苦労なんて些細なことだしね。やっぱり、羽海野先生の創作の苦労たるや…。
徳留
そうですよね。それは推敲の様子がありありと伝わるネームや原稿を受けとる立場として、毎回慣れることなく痛感します。「羽海野チカの世界展」では、実際に何度も推敲されたネームや生原稿が展示されているので、それをご覧になった方は自分の発言が決して大げさではないことを分かっていただけるのではと思います。
川又
それで言うと、我々全員編集部経験があって現場を知っている訳ですよね。私も島田さんも元々ヤングアニマル編集部に在籍していたから、直接の担当ではないけど「3月のライオン」連載スタート時から作品の成り立ちや羽海野先生の人柄を現場でずっと見てきた。だからこそ、作品を大切にしてこのプロジェクトを推進していかねばという使命を痛感しています。
島田
編集担当の仕事は、作家が何もないところから1つの作品を生み出す過程の伴走者。それこそ、0から1を生む仕事。一方我々が今関わっているプロジェクトチームの仕事は、1を100にする仕事。作品をいかに広めていくかという部分。その時に、0から1を生む仕事の大切さや現場の喜びをちゃんと経験していることって、とても大切になってくる。それは白泉社のコンテンツビジネスの強味だと思うんだ。
川又
確かにそうですね。今回のようなビッグプロジェクトを推進するチームメンバー全員「0から1を生む仕事」の経験があるから、いつも判断にブレがない。作家さんと作品を一番に大切にするという認識が明確に共有されていますから。
徳留
我々はもちろんですが、アニメでも映画でもグッズ製作でも何でも、プロジェクトに関わっていただいている他社の担当者さんも、相当な熱意を持って手間暇かけて取り組んでくださっていて、それにはありがたい思いでいっぱいです。
島田
関係者のみなさんの「3月のライオン」に対する思いが半端なく熱い。ビジネスの枠を超えてまで、2次利用の面白いモノを作ってくださる。その2次利用作品が面白いモノ・良きモノであれば、羽海野先生は作品で応えてくれる。我々にとっては一番嬉しいこと。
徳留
そういえば、全くまんがを読まないうちの親が、アニメのクレジットに僕の名前があるのを見て「ちゃんと仕事してるんだ!」って安心した(笑)と言ってました。
島田
アニメの全国ネットの影響は大きいね。この春の実写映画化によって、さらにファン層が拡大していくと思う。
川又
コミックからアニメ、映画へ、それまで作品を知らなかった人達がメディアを通じて作品を知り、多重的にファン層が拡大していく。1から100を生む仕事に関わるチームとしては、誇らしいことですね。
徳留
今回のアニメのBlu-ray&DVDボックスも、たくさんの人達が力を合わせて、クオリティの高いものが出来上がりました。エンドカードに参加いただいたリラックマの作者のコンドウアキ先生も、Twitterで「BOXを手にしたときの大切に作られた感がすごい……」と呟いてくださったほど。羽海野先生も、わざわざボックスを買ってくださるファンへの感謝の思いを形にしたいと、イラストを描き下ろされたり、インタビューに応じられたり、2巻も相当凄いものになる予定です。
川又
何を作るにしても、作品やファンへの想いが原動力になって、良いものが出来上がっていく。いつもそこを丁寧に扱って大切にできるチームでありたいですね。

TVアニメ「3月のライオン」PV

映画『3月のライオン』予告編

ローマは一日にして成らず

島田
「3月のライオン」のプロジェクトって、傍から見ると魅力的で華やかだと思うけど、何のスキルもない新入社員がこの渦中に放り込まれたら多分戸惑っちゃうだろうね。
川又
編集部で作品に携わってきた経験は、プロジェクトの局面で凄く役立っているので有り難いなと思います。急に「これやって」って言われたら、絶対出来ない。ローマは一日にして成らず(笑)。
島田
入社後2年位までは華やかな仕事になかなか携われないかもしれないけど、小さな事から大きな事まで自分の役目を果たすという地道な努力をして力を貯えないと。いざっていう時に力が出ない。
川又
経験値を貯めて貯めて貯めて、こういう形でプロジェクトに関わった時に結実していく訳ですね。

「3匹のニャー」は今日も行く

徳留
グッズ制作を担当していると、羽海野先生から次々とアイデアが出てきて勉強になります。年末年始に開催された博多での「羽海野チカの世界展」で作ったポチ袋も、羽海野先生の発案です。
アイデアだけに限らず、ファンの方が買いやすいかどうかの値段感とか、長く使っていただけるかどうかの使用感などにも気を配られますし。
川又
羽海野先生ご自身の「面白い物を作ろう」という意欲がものすごいです。
島田
羽海野先生は、読者をもっともっと楽しませたいという思いが溢れている。それが、プロジェクトメンバーにも読者にも良い意味で伝播していく。
川又
桁違いに読者思いの方ですからね。原画展の会場に自由に書ける感想ノートを置いていたんですが、会場を見た羽海野先生から「ノートを書く人のために椅子を置けませんか?」と提案をいただきました。会場だから人の流れが滞留しない配慮も必要でしたが、そこはマナーの良い読者の方々が気を付けてくださってうまくいった。そういう羽海野先生の思いのすべてを汲み取って、うまく実現出来るように調整していくのが我々「3匹のニャー」の役目だなと思います。
徳留
そうですね。原画展の感想ノートは現在200冊以上あって、その全てに羽海野先生が目を通して感謝していらっしゃいます。
川又
一つひとつ小さな積み重ねが、作家さんと読者との結びつきに育っていく。その結びつきを支えるのが、編集者と出版社の使命。これから出版社を目指す就活生の人達には、入社した先々のことに想像力を働かせてほしいです。
徳留
これからも「3月のライオン」を目にする機会があるかと思いますが、羽海野先生はもちろん、メディアミックスでは裏でたくさんの人が作品を支え、必死で少しでも良いものを作ろうと日々奮闘しています。一般的な読者の方々にその輪の中の1人に過ぎない自分の作業まで知って欲しいとは思いませんし、その必要も全くないですし、作品を楽しんでいただけたらもうそれだけで十分嬉しいですが、就活生の人達で、華やかなメディアミックスの話題だけでなく、裏側にある地道な作業にも関心を持てる方は、こういうセクションに適性があるのかもしれません。
島田
就活生には、恥をかく事を怖れないでほしい。「そのうち大人になりゃあ いやでも気付くさ どんなヤツでも 一線でやっている人間で 恥をかいた事 無いヤツなんていねぇってコトにな」という川本家のおじいちゃんの言葉を贈りたいです。自分も今でも思い出して冷や汗をかくことがたくさんあります。
徳留
あとは就職活動は、一方的に企業が学生を選ぶだけでなく、学生が企業を選ぶ場でもあるとこの年齢になって思います。皆さんに一緒に働きたいと思っていただけるように、自分もこれからも頑張ります…!