PDFファイルが見られない方は、右のボタンをクリックし
Adobe Readerをダウンロードして下さい。
ある日、寒さに震えていた捨て猫は、心優しき時夫に拾われ、須和野家の一員になる。チビと名づけられたチビ猫、いつかは人間になれると信じて疑わない。ところが、幻の銀猫・ラフィエルが現れて、猫は猫のまま綿の国に旅立っていくと聞かされる。そこには美しい猫のお姫様がいて、チビ猫はきっとそのお姫様のようにきれいになれるだろう──と。現実と夢が不思議に交錯する、大島弓子のミステリアスなファンタジックワールド！
大学受験を控えた高3の夏、袂は両親の長期海外出張のため憧れの叔母さん一家に預けられることになった。ところが、一見幸せそうに見えたその家の人達が実はみな心に秘密を隠し持っていることに彼女は気づいてしまう。しかも彼らはそんな互いの実態を知っていながら、素知らぬふりをして、理想の家族像を演じているのであった──。
「きょうはあしたの前日だから、だからこわくてしかたがない……。」少し変わった女子高生三浦衣良。両親はそんな彼女を持て余していた。幼なじみの御茶屋さえ子は衣良に、ボーイフレンドをつくるように言うのだが、衣良の理想は“世間にうしろめたさを感じている男色家”。さえ子は衣良の理想に沿うような男性を探すのだが……？
館林毬はまんが家をめざす女子高生。目下、応募作品コンテストで第一席をとることが目標。ところが、締切り当日に書き上げた作品のラストページを学校で落としてしまう。──そんな毬の窮状を救ってくれたのは、毬が勝手にまんがのモデルにしていた数学の植草先生だった。次第に毬は植草先生に恋心を抱き始めるが……。
美術大学に通うレージデージは石油会社社長令嬢。入学試験の際に助けられた事がきっかけで付き合い始めたマリオンからプロポーズされた。だが父親の経営する会社が不況のあおりを食らい倒産寸前。そこへ政略結婚の話が持ち出された！ 父親のため、マリオンを嫌いになろうとするレージデージは彼が男色家だと思い込もうととするが……。そんな彼女の前に、トリステスと名乗る美少年が現われ、妄想は現実になり始めた!?
この人のお嫁さんにならなれる、とラップランドから日本にいる林太郎を慕って突然生田家にやってきたいちご。だが、林太郎にとってはいちごは旅行中に出会った親切な日本人親子の娘というだけ。ラップ人にまじって生活していた親子だが、父をなくしたいちごはまだ見ぬ日本への憧れとともに父に似たやさしい瞳をもつ林太郎のもとにきたのだ。いちごのひたむきさにとまどう林太郎だが、彼女の境遇を思いやる家族の理解もあり生田家の一員となったいちごだった…。
4月、高2になった国下初子は不慮の事故で死んでしまう。霊になった自覚のない初子の前に現れたのは、何十年も自分の肉体を探して宙をさまよう岩井弦之丞の霊だった。「早く肉体に戻って生き返りなさい」という彼の忠告を聞かない初子は、霊のまま現世を浮遊して憧れの先輩への失恋を知る。
3年目を迎えた黄菜の結婚生活は、平和で単調な日々の繰り返しだった。──ある日、階段で足を滑らせて病院に運ばれるまでは…。黄菜は事故が原因で流産してしまい、初めて自分が妊娠していたことを知る。夫は落ち込んだ黄菜を慰めるが、彼女はショックから立ち直ることが出来ない。精神的な後遺症によって、おかしな行動をとり始める黄菜は…。
大学生の小太郎はある日、不思議な夢を見る。オートバイに乗った自分が、実体のない何かを轢きそうになる夢…。しかし目覚めた後もその物体は存在し、宇宙人だと名乗る。“地球に憧れていたので傍にいさせて”と告げられ、まだ夢の中にいると思い込みOKする小太郎。疑似化によって美女に変身した宇宙人の宇さんと共に、文字通り夢のように幸せな毎日が始まるが──。
子供の頃から幾度となく繰り返される夢…細い道・垣根のバラ・石階段・木製のドア。そしてその家に住む見知らぬ男が継雄に呼びかける。「ここへおいで」と──。夢の影響か、現実でも男性を好きになってしまい苦しむ継雄。しかし月日を追う毎にリアルになる夢の中で「たよ子」と呼ばれ、自分がその男の“死んだ妻の生まれ変わり”ではないかと思い始める。夢の家を捜す決心をする継雄だったが…!?
“猫ってことばより先に気持ちのエッセンスみたいなのを感知する…”。猫と人間、一対一の対等な生活。猫との交流で起こる様々なエピソードに加え、猫の視点で捉えた人間の姿にドキッとさせられる。猫好きの人もそうでない人も引き込まれること必至の、愛猫・サバとの日々を中心に著者の猫体験が綴られた心温まる作品集。
お正月・お花見・秋の行楽・クリスマス。四季折々のイベントは楽しいもの。それに猫というスパイスが加わり1人＋1匹の暮らしになると、格段に楽しみが膨れ上がる…傍らに猫がいる生活の何と潤っている事！ 愛猫との日々を綴った「サバの秋の夜長」に続くサバのシリーズ第2弾。
大学生の実田エリには忘れられない人がいる。それは幼い頃に住んでいたアパートの隣の住人。一風変わっている鹿森さんは、毎日、部屋の鍵をかけずに出かけてゆく。幼いエリに、自分の空間を解放してくれたのだ。 『解放区』を与えてくれた不思議な人…その人の記憶を心に残したまま、毎日を無感情に送るエリだったが…。
大人びたマーヤと子供っぽいみどり。小学校の頃から、本物の姉妹のようにひっついてきた親友同士。美人で人気者のマーヤを心から慕い信頼してきたみどりは、密かに思いをよせる秋生がマーヤに恋をしても、不思議と納得することができた。しかし、夏休みを間近に突然マーヤが豹変してしまう。ショックを受けるみどりだが──。
高校の理事長をしている父親の跡を継ぐべく、生徒の模範のような生活を送る少女・もも。しかし彼女の母親は、学園ばかりを愛し家庭を顧みない夫に耐えきれず、幼い頃に家を出てしまっていた。そんな日々の中、ももの前に突然現れた転入生・なずな。ハンサムで一見軽いなずなだが、ももは何かに導かれるかのように、不思議と彼のことが気になり…。
かつて絵本雑誌『おひさま』に長期連載されたとっても優しい、すてきなお話「ちびねこ」。作者自らがセレクトした珠玉の70編を収録。収録作は、全編、初めて単行本化されました。オールカラーの文庫オリジナル版です。
かつて絵本雑誌『おひさま』に長期連載されたとっても優しい、すてきなお話「ちびねこ」。作者自らのセレクト50編に、新たに描き下ろし3編を加えました。もちろん、初めて単行本化された、オールカラーの文庫オリジナル版です。
