間之あまの/作
陸裕千景子/イラスト


2014年12月19日
溺愛俺様
シリーズ名 花丸文庫
作品名 キスと小鳥
巻数 全1巻
作家名 間之あまの/作 陸裕千景子/イラスト
本体価格(税別) 676円
判型 文庫判
内容 15歳の夏に入院先で出会った年上の男・リヒトに恋した日向。大学生になり、とある会社の社長が彼に似ていると知り、一目見たさに就職説明会に参加するがひょんなことからその社長に抱かれることに!?
ISBN ISBN978-4-592-87733-2


P68〜71より抜粋

「……なんかお前、今やたらと可愛い顔したぞ」
「なんでもないです」
 へへっと笑うと、利仁が急に眉根を寄せた。
「慣れてないように見えたが、やっぱり本当は余裕だったようだな」
「そんなこと……っん!」
 機嫌を損ねてしまったのか、噛みつくようなキスをされた。さっき以上に容赦なく官能を煽る口づけに翻弄されているうちに、彼の手は器用に日向の着衣を乱していく。ジャケットを落とされ、シャツの胸元を開かれた。
「ん、ン……ッ!」
 胸の突起に直接触れられて、ビクン、と大きく体が跳ねた。崩れ落ちそうになるのを、割り込ませた脚と、背後のドアに体ごと押し付けるようにして利仁が阻む。
「ずいぶん弱いみたいだな、ここ」
 両手の親指で敏感な突起を転がすようにしながら耳元で囁かれて、その声にもぞくぞくする。
 そんなところでこんなに感じるなんて、普段は特に気にしていない場所だけに信じられなかった。十分に煽ってから触れられたことに関係しているのかもしれないけれど、とにかく強烈な快感に身悶えてしまう。
「あ……っ、もう、そこ、やめ……っ」
「染みてる」
「……ッ」
 何が、と聞く必要はなかった。大きな片手が包み込んだのは、下着の中ですっかり張りつめている日向自身だったから。
 いつの間にか前立てが開かれていて、彼の手とそこの間にあるのは伸縮性のある一枚の薄い布だけだ。ゆったりとさすられて、ますます息が乱れる。
「は、ぁ……っ、だめです、そんなしたら……っ」
 息をはずませて止める日向に小さく笑って、彼はその手の愛撫をより激しく、淫らにした。耳から首筋までも口でねっとりと愛撫されて、体が震える。
「ほんとに……っ、も、出るから……っ」
「いいぜ、このまま出せよ」
 腰に響くような低音で促され、かりりと耳朶を噛まれた瞬間、限界を超えた。布地ごしの愛撫だったのに、びくびくと身を震わせて日向は達してしまう。
「……案外平気なもんだな。ていうか、思っていた以上にそそる……」
 熱を帯びた声に、鼓膜からも溶かされてしまったような気がした。
 膝が立たない日向を片手で支えた利仁に、ずるりとスラックスごと下着を脱がされた。吐き出してしまった蜜が、とろりと光にきらめいて線を描く。
 濡れたところが空気にさらされたことで、にわかに我に返った。かっと頬が熱くなる。ほとんど着衣を乱していない彼の前で、自分だけがあられもない格好にさせられているのはものすごく恥ずかしい。
「り……社長は、脱がないんですか……」
「そのうちな。今はお前を弄っている方が楽しい」
 同性に興味はないはずなのに楽しんでくれてるんだ、と思わずほっとした矢先、ひょいと横向きに抱き上げられた。そのまま歩き出す彼にぎょっとする。
「あ、歩きます……! 俺、自分で……っ」
 半端にはだけたシャツとゆるんだネクタイのみなんていうだらしない格好で、お姫様だっこで運ばれるという羞恥もさることながら、さすがに女性より重いはずなので慌てて日向は訴える。
 安定した速度で歩きながら、利仁が唇の端を上げた。
「お前の脚、スパゲッティみたいになってるのにか?」

続きは文庫で読んでくださいね。