――先生は、『めるぷり』のテーマをずっとあたためられていたそうですね。着想のきっかけはどんなことだったのですか?
 子どもの頃って、みんな魔女っ娘(こ)に憧れたりしますよね。そしてまんが家になれた時、あっと思ったんですよ。自分は魔女っ娘にはなれない(そりゃそうだ)けど、まんがで魔女っ娘を描けばいいんだって。まあ、その後『とらわれの身の上』を描いてる間は忘れていたんですけどね。それである日、何を描いてもいいよ、と編集さんに言われた時に、すかさず「魔女っ娘少年(…あれ?)が描きたいです」と。

――その「魔女っ娘少年」がアラムになったと(笑)。タイトルも、『めるぷり』とはとてもユニークですね。
 「めるへん」と「プリンス」というキーワードは絶対入れたくて…。でもドイツ語と英語が混在するのはどうかと思って「めるへん☆ぷりんす」と全部ひらがなに。そうすると間のびしてインパクト薄なので、略して『めるぷり』。意味がわからないと言われたのをムキになって押した結果、「メルヘン☆プリンス」とサブタイトルが付くことになりました。よく『メルヘン☆プリンセス』と間違われておもしろいです。

――「ぷり」は「ぷり」でも、全く違いますものね(笑)。では、『めるぷり』を描くにあたって、特に気をつけていることはありますか?
 いちばん気をつけているのは、『めるぷり』はかわいく、楽しく、そして愛理(あいり)目線で王子(プリンス)を美味しく味わうことですね。あと、この前『WANTED』(「LaLaDX」2003年9月号に掲載)を描いたとき、『めるぷり』が自分の他の作品に比べて何が違うかわかったんです。『めるぷり』は指先や毛先まで気をつけて描いてるなあ(確認しないでくださいね)と。それを象徴するのがアラムの髪の毛のハネ具合…あの角度…長さ…ああああ(笑)。

――こだわって描いていらっしゃるからこそのご苦労ですね(笑)。七芒星(ななぼうせい)のモチーフにもこだわられたそうですが…。
 五芒星や六芒星はよく見かけるので、こだわる部分はちゃんとこだわりたかったんです。八芒星や九芒星も考えたのですが、七芒星がギリギリ星に見えるかな…と。

――なるほど…。ストーリーの方では、「魔法の国からやってきた王子」など、ロマンティックな設定がいっぱいですね。
 魔法がテーマのまんがは結構あるので、あえて「ベタ」な設定を使いまくろうと決めてます。昔ながらの童話(メルヘン)は『めるぷり』の辞書ですね。これからも、女の子の中に眠る乙女心を起こすつもりで、ロマンティックくささをふりまきます。

――もう、乙女心はずっとドキドキしっぱなしですよ! 愛理にはロマンティストな一面がありますが、先生ご自身にも共通する部分があったりしますか?
 最初はないと思っていましたが、すみません…ありました(恥)。

――ロマンティストの先生だからこそ、数々の素敵なエピソードが生まれるのですね(笑)。