――『おまけの小林クン』(以下『小林クン』)には、5人の「小林」キャラが登場しますが、各々の設定はどのように着想なさったのですか?
 “男3人に女1人”と編集サイドから提案されて、それが自分色になるまで試行錯誤を繰り返しました。キャラ設定の際は、自分の得意のパターンや個性を生かしつつ、特に女性読者さんから嫌われないよう意識して設定したと思います。というのも、この作品には、自分で決めたルールがいくつかあって、一番気を遣うのが“読者さんを攻撃しないこと”なのです。…とか言いつつ、何か失礼やっていたらゴメンナサイ。
――連載開始当初と比べると、それぞれのキャラクターがとても成長していますが、先生ご自身のお話作りに変化はありましたか?
 キャラクターは、架空のものを作り上げているつもりでも、私自身、意識してない動きを見せてくれることがあるんです。最近、その感じが深まってきた気がします。私は、自分の宇宙(作品)と、キャラの根っこはつながっているものだと思うのですが、作品にしてみて「あれ? 私、今こんなこと悩んでいるのかな?」なんて、逆にキャラたちを通して、自分自身について発見することがあったりもします。
 
――連載スタートから一昨年までは、『聖(セント) ・はいぱあ警備隊』(以下『はいぱあ』)と同時進行していましたよね。
 まんがの仕事を始めた当初から、シリーズものの同時進行をよくやっていたので、逆に今の連載一本という進行状態にモノ足りないものを感じてみたり…。いえ、まったり仕事ができて幸せな環境だなぁと思うのですが、最近浮気の虫がうずいて困ってるんです。『小林クン』以外の世界でも遊んでみたいなぁとか。自分の首絞めてる…?(笑)
――その“浮気の虫”が、「ララ」5月号(2003年3月24日発売)に掲載される『ミモザでサラダ』を描く原動力になったわけですね(笑)。先生は、短編も数多く描かれていますよね。
 まんがとは、「こんなテーマ、こんな雰囲気のものが描きたい」といった衝動があって、それを最大限に伝えられる作品をつくる作業だと思っています。なので、短編読み切りほど分かりやすく、また情熱が持続するうちにできる楽しい仕事はないんです(笑)。ノれる作品のプロットやネームを作ってる時が、作家として至福の時なのです♪