ララで連載中の『彼方から』もいよいよ第五部が始まり、絶好調のひかわ先生。
今回は、その広大な世界をすみずみまで探ってみました。


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『彼方から』誕生のきっかけは?

Q 『彼方から』は、以前からあたためていた作品だそうですが、アクション・ファンタジーの分野を描こうと思ったきっかけはどんなことですか?
ひかわ先生:まず、飛んだりはねたりのアクションを描きたかったんですよね。現実世界が舞台だといろいろ制約があるし、勉強もしなくちゃいけないところですが、ファンタジーのような全く別の世界だと自由奔放にやれそうだと思ったんです。それに、私はアニメだとすぐ「長髪黒髪・まじめキャラ」を好きになってしまうんですが(笑)、ちょうど『彼方から』を描き始める前あたりに、お気に入りキャラがアニメの中で死んじゃうというのが2作品ありまして…。ええい、だったら私が描いてやるっていう気持ちもありました(笑)。

Q そういえば、イザークは「長髪黒髪・まじめキャラ」ですね(笑)。先生ご自身がお好きなファンタジー作品はありますか?
ひかわ先生:以前、栗本薫さんの『グインサーガ』を途中まで読んでいたのですが、体調をくずして読めなくなってしまってから現在までストップしたままになっています。またきっかけがあれば読みたいですね。あとは、菊地秀行さんの『吸血鬼(バンパイア)ハンター“D"』ですね。まんがでは、ちょっとハードですが三浦建太郎さんの『ベルセルク』。それとファンタジーといえるのかわかりませんが、岡野玲子さんの『陰陽師(おんみょうじ)』。それから、全然ファンタジーとは関係ないのですが、井沢元彦さんの『逆説の日本史』は、私の中ではなぜか少しファンタジーのような感覚で読んでます。

Q 先生のお描きになるアクションシーンは人物の動きがとても華麗ですが、何か参考にされているのですか?
ひかわ先生:アクションシーンは、もっぱらアニメが参考になっています。あえて参考にしようと思って観ているわけではないのですが、いつの間にか画面が頭の中にインプットされて、必要な時に出てきてくれます。そのほかでは、マイクを持って歌っている姿や、野球の投球ポーズが役に立つこともありますね。

Q アクション映画やドラマはお好きですか?
ひかわ先生:私、ハラハラドキドキって苦手な方なんです。だから、アクション映画やドラマなどは特に好きということはないです。コメディが入っていれば別ですけどね。

Q ご自身では、ハラハラドキドキのアクション・ファンタジーをお描きになっているのに、意外ですね(笑)。イザークとノリコは、お互いに相手を守ろうとする気持ちを強く持っていますが、先生ご自身も、守られるより守ってあげたいタイプですか?
ひかわ先生:う〜ん、私のタイプはどうなんでしょう。どちらでもないような気がします。守りたいけど、守れるだけの力が自分にあるか自信がないってことかな? よくわかりませんが(笑)。私は、もともと人を束縛するのも束縛されるのも嫌いで、単独行動を好みます。変に気をつかいすぎてしまう傾向があって、人数が多いとパニクってしまうんです。だから、つきあう人間はごく少数、一点集中って感じかなぁ。

Q なるほど、友情が深まりそうですね。ところで、夢はよく見る方ですか? ストーリーやキャラのヒントになったりしますか。
ひかわ先生:例えば、家に帰りたいのに、すぐそこの家に入れないとか、電話したいのに、どうしても番号を間違えてしまったり、変な形の電話機だったりしてかけられないとか…(笑)。そういう夢はよく覚えているんですが、他のものは忘れてしまいます。だからまんがのヒントにはならないですね。できればなって欲しいですけど。それにしても、私の夢って、夢判断されたら欲求不満って言われそう…(笑)。

ファンが気になるのはやっぱり…!?

Q 最近、先生がハマっているものはありますか?
ひかわ先生:和風「雅(みやび)」系に凝っています。千代紙を使用済みのティッシュボックスに張ったり、500円〜1000円くらいで売っている着物や帯の端切れをインテリアに使ってみたりして遊んでいます。その流れで、さっき言った『陰陽師』や『逆説の日本史』を見つけて読むようになったのですが、テレビでやっている「能」などもたま〜に観ています。日本の芸術ってすごいなぁと改めて感心している今日この頃です。

Q 私も同感です。ところで、少し視点を変えて「日本の芸」でいうと、好きなお笑い芸人はいますか?
ひかわ先生:ずーっとウッチャンナンチャンが好きです。なんか奇抜なところがなくて普通の人って感じが安心できるというか、ほのぼのするというか…。ナンチャンは愛嬌があってカワイイし、ウッチャンは、一部私自身の性格との共通点を勝手に感じて(笑)、親しみを覚えたりしています。

Q いつも、ファンの方からたくさんお手紙がくるかと思いますが、その中で多く聞かれることは?
ひかわ先生:ラストについて聞かれることが多いです。ハッピーエンドなのかそうでないのか、ノリコとイザークが別れることになるのかって心配をしている人が多いです。ここでバラすわけにはいきませんが、みなさんを落ち込ませるような終わらせ方はしませんから大丈夫です。あ、でも人によっては、こういうラストはイヤっていう意見もあるかも…。

Q 最後になりましたが、読者のみなさんへメッセージをお願いします。
ひかわ先生:この連載をいつから始めたのかなと振り返ってみたんですが、平成3年からおよそ8年もたっているんですね。途中で何度もボコボコ休んで間をあけているのに、辛抱強くついてきてくれた読者の方々のおかげでここまで続けてこられました。お話は、ラストに向かって進み出していますが、どれだけ続くかは私にもわかりません。よろしくおつき合いお願いいたします。