樹なつみ
毎回アテナクラスになると、レベルの高い力作が多いので、審査する側としても読みやすいですね。それぞれによく考えられ練られた作品が多かったんじゃないでしょうか。最終に残るような作品は、受賞するも残念ながら落ちちゃうのも、紙一重だと思います。なので、残念だった方も、もう一度頑張っていただきたいですね。
清水玲子
全体的にテーマを一生懸命訴えようとするあまり、学校の卒業文集のような硬い仕上がりになる傾向を感じます。漫画はエンターテインメント、娯楽であることを常に意識して下さい。読者に興味を持って読み続けて貰うための格好いいキャラ、ギャグ、ワクワクする設定、伏線です。卒業文集にお金を払って読んでくれる人はいません。

高屋奈月
ちょっと厳しい事を言うかもしれませんが、全体的に冒頭の掴みシーンが弱く、読み手の目の動きをあまり計算に入れてないコマ割りが目立つ作品が多いな、とは思いました。ただこれは、これからたくさん作品を描くうちにどんどん上達していくものだとも思いますので、どんどん描いていってほしいです。がんばってください。
津田雅美
ん〜、今回けっこう難しかった。抜け出る作品はなく、混戦というかんじ。その中でもイキのいいエネルギーのある作品が上位に来たようです。どの作品も、ここはすごくいいのに、ここはもうすこし…というのがありました。そこをいかに修正するかに、これからの成長がかかっていると思います。作家は改善の毎日です。がんばれ!!

葉鳥ビスコ
画力は勿論、演出力の高い作品が多く、特に上位2名の完成度の高さには感動しました。また、キャラを立てる為のエピソードやテーマを描く為のエピソード選びは、たとえストーリー的にそつなくハマっていても、「魅力的、面白い!」と思ってもらわねば意味がなく、改めてそれを追求していく事の重要さを考えさせられました。
日渡早紀
今回受賞された方々はいずれの方も将来性に富んだ作家さんだと感じました。特筆すべきは「ロード」の麻野さんでこのまま是非マンガを描き続けて頂きたいです。活字方面に行かないでね(笑)。素晴らしい感性と才能です…驚きました。あとは個人的に「ボクと魔女〜」と「ちょっと一言〜」が印象的でした。頑張って下さいね!

由貴香織里
今回はキャラクターやお話の流れが近い感じの作品が多かったですね。傾向が似ていても、それにもう一つ、自分なりのカラーを加えた作品に仕上げてほしいと思いました。その点で「ボクと魔女の夏休み日記」のセリフ回しの面白さ、「ちょっと一言いいですか?」のテンポの良い話運びには、個性があって楽しかったです。
羅川真里茂
今回はやや低調でした。優秀新人賞のお二人はまだまだ荒削りですが、将来性が評価されたのだと思います。新人賞のお二人は力があって、これからが楽しみです。佳作の神立さんは丁寧な作画が評価されました。中でも保嵩さんは個人的に楽しませて頂き、今回のイチ推しでした。皆さん、これから頑張って下さい。
★五十音順・敬称略 

受賞作は、各誌にて順次掲載の予定です。また、今回はあそう日和さん「ねじれているの」、本宮歩さん「我ら 青春更生部!!」、豆ノ木悠さん「夏立ち舞る」、七伊ちのさん「二宮サンの日々」が最終選考に残りました。是非またチャレンジして、デビューを目指して下さい。なお、次回の白泉社アテナ新人大賞の応募要項は、2009年5月発売の各誌で発表の予定です。

編集部より
各作品ともご自分の書きたい意欲は伝わってくるのですが、読み手に訴えかける部分が弱く感じました。ドキドキさせたり笑わせたり泣かせたり…読んでくれた人にそういったインパクトを与えられなければ、わざわざお金を払ってマンガを買ってくれません。「描きたい情熱」と「読ませる努力」のバランスが大切です。受賞者の方々は、前者は十分持っておられますから、後者を一緒に磨いていき、次なるヒット作を目指しましょう!   

花とゆめ編集部・高田英之
今回は大賞は出なかったものの上位の賞を多数出すことが出来ました。「リトルガール〜」は絵もお話も完成度が高く、「ロード」は画面から溢れるパワーで読むと元気になれる作品。「ちょっと一言〜」のユニークなキャラも高評価でした。ただ欲を言えば、読者を引き付けるキャラクターの魅力という点ではもう一歩。いかに目を引くキャラを作るかということが今後の課題と思います。次回も力作お待ちしてます!

別冊花とゆめ編集部・八巻健史

アテナ大賞の審査で毎年強く感じる事があります。それは読者へ伝えたい『想い』が強い作品ほど上位に入賞するということです。今回、優秀新人賞を獲得した榎木さん・麻野さんの2作品からも、「読者を喜ばせたい」「漫画の楽しさを伝えたい」という『想い』のエネルギーが溢れていました! 作画の技術力も必要ですが「ここを読んで欲しい!」という熱い『想い』が一番大事! 皆さんの魂込めた次回作、読みたいです!! 

LaLa編集部・市川育秀
榎木さんの作品は絵、特に表情が良く、展開も分かりやすくテンポも快いものでした。麻野さんの作品はキャラ描写に唐突な所が、ミドリノコさんと保嵩さんの作品には話の展開に難がありましたが、それぞれに大きな将来性を感じました。正直、全体に低調な年でした。レベルの問題でなく、描き手の対象──「読ませたい相手」の範囲がとても狭い。少しでも多くの読者を意識して今後も更なる「上」を目指して下さい。  

メロディ編集部・飯田孝